スノーボードを滑っている時にストレスを感じる1つが、ビンディングが緩んできてしまう事だと思います。どれだけ強くビスを締めてもなぜか緩んできますよね。
ビンディングが緩んでしまうとスノーボードの操作がうまくいきませんし、いちいち締め直すのもめんどくさいですし、友達や知り合いと滑っている時に締め直すと滑るのを中断させてしまうので申し訳なく感じてしまいますからね。
更に言ってしまえば、簡易ドライバーを持っていないとわざわざ調整台を探さなくてはいけないという事になるので、ストレスを感じる方も少なくはないと思います。
そこで、以前スノーボードショップでゴーグルやグローブ、プロテクターなどのアクセサリー担当として働いていた経歴を持つ筆者が、スノーボードのビンディングが緩みづらくなる方法をご紹介していきます。
ビンディングが緩んで困っている方は参考にしてみてください。
ビンディングを緩みづらくする方法
ここでは、スノーボードのビンディングを緩めづらくする2つの方法をご紹介します。
実際に筆者もやっている方法なのですが、この2つをやっていればビンディングが緩みづらくなります。
2つの方法を同時にやればゆるみづらくなりますが、どちらか1つの方法でも大丈夫だと思います。
試してみようと思いましたら、自分に合った方を試してみてください。
Oリングを使用する方法
筆者が働いていた数年前から現在まで、長く販売しているのが「ゆるみ止めOリング」です。
硬めのゴムのような素材でできていて、ビス(ねじ)につけて締めるとリングが潰されて、ゆるみ止めの役割を果たしてくれます。
締めた状態の時にリングが元の形に戻ろうとするゴムの性質を持っているので、密着性が増し、激しく動いてもビンディングのビスが緩みづらくなります。
取り付け方も非常に簡単で、「ゆるみ止めOリング」をビスに取り付けて、締めるだけです。
↓これだけです!↓
これだけで緩みづらくなってくれます。
そして、この状態でビンディングに取り付け状態がこんな感じです。
ビスに取り付けて締めるだけなので、かなり簡単です。
取付けが簡単で誰でもできるのが良い所ですが、実は、難点が2点あります。
【ゆるみ止めOリングを使う難点】
・ビスを締めづらい
・リングが切れる
ビンディングに取り付ける際に「ゆるみ止めOリング」を挟んだ分、ビスが少し浮いてしまいます。
ですので、取り付ける際には、いつも以上の強い力を入れながら回さなくてはいけません。
いつも通り力を加えずにドライバーでビスを回しても、ビスと板についているネジ穴がうまく噛み合わないので、延々とクルクル回っている状態になってしまいます。
取り付ける時には、強い力が必要というのが難点の1つです。
そして、もう1点。
しばらく使っていると、リング自体が切れてしまいます。
筆者の場合、ワンシーズンで切れたことはありませんが、気づいたら切れていたという経験をした事があります。
小さいゴムですし、経年劣化ももちろんするので、これはしょうがないことかなと筆者は考えています。
滑っている日数や、滑り方にもよると思うので、「これくらいで切れる!」とは言えませんが、気付いたら切れてる場合があるので注意してください。
ただ、切れてしまったからビンディングが外れるという事はありませんし、あくまでも緩みづらくする物なので、切れたから滑れなくなるという事もありません。
また、「ゆるみ止めOリング」は予備で2つ(合計10個)付いてくるので、切れてしまっても交換はできます。
値段も税抜き400円と安いので試しやすいと思います。
スノーボード・スキー専用ゆるみ止め接着剤
次にご紹介するのが、ゆるみ止めの接着剤です。
接着剤と表記してありますが、瞬間接着剤やボンドのように張り付ける物ではありません。
ビンディングのメーカーにもよりますが、ビンディングを取り外した時に、青色のカスのような塊を見たことがある人も多いと思います。
そして、ビスに色がついているのも見たことがあると思います。
こんな感じです。↓
これは、ビスが緩みづらくするようにする物で、これがついている事によって、締めた時にビスとネジ穴内の空間を少なくして、密着性を高める物になります。
新品の場合ですと、これがビスについているのでビンディングが緩みづらくなるのですが、ビスを外したりするとこの青色の物が剥がれてしまい、しばらくすると密着性が薄くなってしまうのです。
ビンディングを外した時に出てくる、ネジ山の形をしたカスがまさにこれです。
ビンディングの取り外しをしていると、必ず剥がれてしまう物なので、ビンディングが緩みやすくなってしまいます。
そこで使えるのが、「スノーボード・スキー専用ゆるみ止め接着剤」です。
筆者が使っている接着剤の詳細は、次のような感じです。
・メーカー:3M Scotch-Weld
・強度:中強度タイプ・中粘土
・適応温度範囲:-54度~150度
この接着剤を使用することで、新品の時と同じような効果があります。
使い方は簡単で、ビスに1滴たらすだけか、ビス穴に垂らすだけかです。
こんな感じです↓
1滴たらして、そのままビスをしめてしまえばOKです。
これを塗ってからビスをしめる事で、密着性が増してビンディングがゆるみずらくなります。
もちろん、塗った後でも取り外す事もできます。
ただ、多く塗り過ぎてしまうと、取り外す時が硬くて取りずらくなってしまいます。
塗る場合には、液が垂れやすいので、何か下に敷いてから塗る事をおすすめします。
筆者の場合、段ボールやティッシュを敷いてから塗っています。
ちなみに、ティッシュだけの場合ですと、すぐに染みて下から出てきてしまうので注意が必要です。
商品の説明欄によると、硬化するまでは次のような時間がかかります。
・ビスをしめてから15分ぐらいで硬くなり始める
・24時間以上で完全硬化
・ヘアドライヤーなどで暖めると時間短縮
このように書いてありました。
この接着剤のいいところは、ビンディングのラチェットなど、他のビスにも使えるというところです。
ラチェットとは、ブーツを取り付ける部分です。
こんなところ↓
筆者はこのラチェット用としてこの接着剤を使用し始めました。
実は、数年前にビンディングのトゥーストラップ(つま先側のストラップ)をゲレンデ内で無くした経験があります。
あの時はかなり焦りました!
緩んでいた事は気付いていたのですが、外れる事はないないだろうと思い、そのまま放置して、リフトに乗った後に取り付けようとしたら無くなっていました。
トゥーストラップだったので、何とかその日は滑る事はできたのですが、このことを経験してからこの接着剤の使用を始めました。
ラチェットは滑っている時に力がかかりやすくてビスがゆるみやすいので、このようなところにも使えるのがありがたいです。
1度塗って取り付ければ外す事はほぼありませんので、剥がれる事も少ないのでその後が楽です。
接着剤などの工具で有名な「3M」社製の物ですし、値段も安めなので試しやすいと思います。
最後に
最後までお読み頂きありがとうございます。滑っている最中にビンディングが緩むと締めなくてはいけないので、時間が無駄ですしストレスですよね。
筆者はこの2つを現在使っていますが、これを使い始めてからは滑っている時に緩んだことはありません。
初めはOリングの方のみで使っていたのですが、ストラップを無くした経験から接着剤の方も使うようになりました。
正直、2つ一緒に使う必要はないと思うので、自分に合ったほうの1つを使ってみることをおすすめします。
この記事で、ビンディングが緩んで困っている方のお役に立てればと思います。