スノーボードゴーグルの大敵「ゴーグルの曇り」。スノーボードをしていたらゴーグルが曇ってしまって、前が見えなくなって困ることはありますよね。
筆者は以前、スノーボードショップでゴーグルやグローブなどのアクセサリー担当として働いていた経歴があるのですが、お客さんからの質問で一番多かったのが「曇らないゴーグルはありますか?」でした。
まず、私から声を大にして言いたいのが「100%曇らないゴーグルはありません。」
主な曇りの原因は、外気の気温とゴーグル内の温度の温度差、またはゴーグル内に侵入した雪等の水滴によってくもりが発生します。
滑っている時には人間の体温も上がるので、その温度差で曇りが発生してしまいます。
その温度差、ゴーグル内への水滴の侵入を抑えることでゴーグルの曇りを解消する事は出来ます。
要するに、ゴーグル内に水分を侵入させなければ良いのです。
とは言っても、スキー場で使うゴーグル、濡れやすい場所で使うので、やはり曇りやすくなってしまいます。
そこで今回は、以前スノーボードショップ店員だった経歴を持つ筆者が、ゴーグルを曇らせない対策方法をご紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
スノーボードゴーグルを曇らせない対策方法
100%曇らないゴーグルというのを見つけるのは困難ですが、曇りづらくする方法はあります。
ここでは、曇らせない対策方法をご紹介していきますので、曇って困るという場合でしたらぜひ参考にしてみてください。
それでは、順を追ってご紹介していきます。
ゴーグルに曇り止めを塗るのはどうなの?
ゴーグルを曇らせない方法として思いつきやすいのが、曇り止めスプレーを塗る方法だと思います。
色々な曇り止めスプレーが販売されていますし、スノーボードのゴーグルブランドも販売しているので、1番の対策方法だと感じますよね。
しかし、必ずしも曇り止めスプレーが効くとは限りません。
ゴーグルのレンズの内側には、特殊な加工や、曇りづらくする為の処理がされているレンズもあります。
この加工や処理によっては、曇り止めスプレーが全く効かない事もあります。
メーカーによってその加工方法は違いますので、全てのレンズに効果が無いという訳ではありませんが、中には、スプレーの成分とレンズ内側の加工が合わないという事もあります。
曇り止めスプレーは全てのゴーグルに合う訳ではない
もちろん、効果がマッチするゴーグルとスプレーもありますが、スプレーがあるからと言って必ず曇り止めになるという事にはならないので注意してください。
フェイスマスク等による呼吸の侵入を防ぐ
日焼け防止や防寒対策で重宝される、「フェイスマスク」。
これらの物がズリ落ちないようにゴーグルの下の部分で挟み込む方も多いと思います。
ただ、この方法ですとゴーグル内と直結してしまい、そこからの自分の呼吸で曇りやすくなってしまいます。
また、挟み込む為にゴーグルとの隙間ができてしまい、外気からの水滴等により曇りが発生してしまいます。
これらを装着する時にはゴーグル自体の下の部分で挟み込むのではなく、ゴーグルのベルトで挟み込むようにすれば隙間がなくなります。
また、ゴーグルとフェイスマスクが直結する事がないのでゴーグルの曇りを防ぐ事ができます。
・「フェイスマスクで曇らせない方法」の詳しい記事はこちら >
ゴーグルの中が濡れたら乾かす
滑っている時に起こるのが、ゴーグルを濡らしてしまう事。
転んだり、落としてしまったりと、ゴーグルが濡れてしまう事はよく起こりがちです。
ゴーグルの表面が濡れるぐらいでしたら何も問題ありませんが、濡れた部分によっては曇りやすくもなります。
・ゴーグルの中が濡れる
・顔にあたるスポンジが濡れる
ゴーグルの中に雪が入ってしまったり、顔にあたるスポンジが濡れてしまったりすると、曇りの原因になります。
ゴーグル内に水分が侵入しているので、自分の体温との差で曇ってしまうのです。
また、顔に直接あたっているスポンジが濡れ場合も、その水分はゴーグル内と直結しているので、やはり曇りの原因になってしまいます。
ですので、ゴーグルの中やスポンジが濡れてしまった場合は、抜き取ったり乾かしたりする事で、ゴーグルの曇りを抑える事が出来ます。
ダブルレンズ内(レンズとレンズの間)の曇り
ダブルレンズの間が曇ってしまうというのもよくある話ですが、この原因はレンズ内に溜まっている水分や湿気です。
レンズとレンズの間は各ブランドによりますが、高密度なスポンジで繋がっています。
このスポンジ自体が水分を多く含んでしまうとレンズ内に湿気が漏れてしまい、その溜まった湿気が自分の体温等で曇ってしまいます。
レンズがフレームにしっかりはまってない場合や、吹雪の日等はスポンジが水分を含みやすくなり曇りやすいですが、1番多い原因は滑り終わった後の状態です。
滑り終わった後にゴーグルを拭いても、フレームの溝に多少なりの水分はゴーグルに残っています。
この状態で車に乗せたままや、ゴーグルケース内に入れたままの状態で保管してた場合は、ゴーグルは乾くかもしれませんが、レンズ内は中々乾燥せずレンズ内が曇りやすくなります。
これの対策は、滑り終わった後にゴーグルを部屋に持ち帰り、ケース等から出し、よく乾燥させることです。
更に言ってしまうと、ゴーグルからレンズを外して乾燥させるのが1番の乾燥方法です。
「毎回レンズを外すのは面倒くさい!」と言われてしまうかもしれませんが、乾燥させるにはこの方法が1番早いです。
もちろん、必ずやる必要があるということではなく、要はしっかりと乾けば良いので、ケースから出して乾かすだけでも大丈夫です。
また、まれに上記の方法をしていてもレンズ内が曇るということがありますが、その場合はレンズとレンズの間のスポンジをチェックしてみてください。
滑っている時の転倒や、落としてしまった場合、または上記のようにずっとケース内保管をしている場合はスポンジが剥がれてしまう場合があります。
ゴーグルからレンズを外し、本当に軽くですがレンズとレンズを違う方向に引っ張てみて、隙間が空くようでしたらそこから水分、湿気が入り込んでしまい、曇りの原因になっている事もあります。
この方法はレンズとレンズが剥がれないように注意してください。
この状態になってしまいますと、レンズの買い替えが必要になります。
(筆者は1度この状態を接着剤で直そうしましたが、結局ダメでした。。。)
ゴーグルを頭に乗せる、ゴンドラ内で曇る
たまに、頭にゴーグルを乗せていたら曇ってしまう時や、ゴンドラ内で曇ってしまうという話がありますが、これは正直対策がありません。
スノーボードは体を動かす遊びなので、天候かかわらず人間は動けば体温が上がります。
この体温が上がった状態で、蒸れて熱気が出てる頭にゴーグルを乗せたらどんなゴーグルでも曇ってしまいます。
また、ゴンドラ内は室内になりますので、小さい窓を開けていたとしても人間の熱気&雪で湿気が充満してしまい、頭から外していても自然と曇ってしまいます。
電熱入りゴーグルを使う
ゴーグルの中には、「電熱」が入っている物もあります。
バッテリーを充電し電源を入れる事で、レンズに熱を送るので曇りを解消してくれるというゴーグルです。
レンズが温める事によって曇りが消えやすくなるので、このようなゴーグルを使うのも1つの方法になります。
ただし、電熱入りのゴーグルは基本的に高値です。
ゴーグルが曇ってしまったら
ここまでご紹介した事をすれば、ある程度の対策は取れるので、ゴーグルが曇る事を防げるようになります。
しかし、どんなにゴーグルの曇り対策をしても、スキー場の天気や気温などで、どうしても曇ってしまう場合があります。
そんな時には、まず、ゴーグルを乾かしてください。
特にレンズの内側が曇ってしまった時に効果的な方法なのですが、濡れている部分をキレイに乾かすだけで、その後の曇り対策になります。
この時に、レストランにある、ペーパーやティッシュペーパーで拭き取ると、レンズが傷つく可能性があります。
ですので、専用のゴーグルタオルや、スポンジ、ゴーグル付属のゴーグルケース(ソフトケース)等でゴーグルの水分を拭き取りとるようにしてください。
紙製の物でレンズを拭くと傷つきやすい
また、乾かす時にはレンズだけではなく、顔に当たるスポンジや、ゴーグル上部にあるメッシュ生地も出来るだけ乾かすと効果が上がります。
スポンジ、メッシュが濡れていると、次に使った時も水分がゴーグル内に入りやすく、曇りやすくなる
スポンジとメッシュを完璧に乾かすには休憩時間だけでは困難なので、ある程度拭き取るぐらいで大丈夫です。
もしも凍ってしまっていたら、出来るだけ凍っている部分を溶かして、出来るだけ水分を拭き取るだけも大丈夫です。
凍っている時に、無理に氷を剥がすとスポンジ、メッシュがやぶれてしまう事があるので、溶けるまで待ってから、水分を拭き取ってください。
ちなみに、ゴーグル専用のタオルというの、このような物です。
合わせて参考にしてみてください。
最後に
最後までお読み頂きありがとうございます。ゴーグルが曇る原因は、外気とゴーグル内の気温差からくもりが発生します。繰り返しになりますが、これを完全になくすという事はできません。
もしも完全になくせる技術が使われたゴーグルがあったら、とんでもなく高い金額のゴーグルになりそうですしね。
ただ、対策をとる事で曇りづらいようにする事はできますので、出来るだけの対策をとって、スノーボードを満喫してください!
この記事で、ゴーグルを曇りづらくする方法の、お役に立てればと思います。