「スノーボードは暑くなりやすくて汗をかく!」。こんな言葉聞いたことがある人は少なくないと思います。スノーボードは寒いスキー場で滑るのですが、実は汗をかきやすい状況です。
「寒いんだから汗をかくことなんて無いでしょ?」なんて思われる方も多いと思いますが、それは間違いです。
筆者はスノーボード歴が20年以上ですが、「暑い!」という経験を何度もしています。
これは、スノーボードに慣れている人だけではなく、これからスノーボードを始める方や初心者の方も例外ではありません。
筆者が初心者の友達にスノーボードを教えている時でも「暑くなった」と実際に言われた事がありました。
そこで、スノーボードのどんな状況で暑くなりやすいのかをご紹介していきます。
良かったら参考にしてみてください。
スノーボードで暑くなりやすい場面
ここでご紹介していく内容は、スキー、スノーボードシーズンの初めや、シーズン終わり頃の暖かい時期の話ではなく、雪がガンガン降っているようなトップシーズンの話になります。
気温もマイナスや、5度以下といった寒い状況です。
もちろんスキー場は寒いですが、それでも滑っていると暑くなりやすく、体が汗をかいてしまう時があります。
汗と言っても、夏に出てくるようなダラダラと流れてくるような汗ではなく、体の全体からフツフツと出てくるような汗の事です。
どのような状況で体が暑くなりやすくて汗が出やすいのかを、順を追ってご紹介していきます。
ブーツを履いている時
スノーボードで1番はじめに暑くなりやすいのが、ブーツを履いている時です。
特に、ヒモのタイプのブーツを履いている時が暑くなりやすくなります。
簡単にブーツを締める事が出来る物もありますが、やはりブーツを締める時には力を入れながら締めるので暑くなりやすいです。
ブーツはスノーボードに行く前の最後の準備になるので、身に着けている物は保温性が高い物ばかり。
そして、ブーツを履くのは暖房がガンガンついた建物の中になりますので、力を入れてブーツを履いた後に汗をかいているなんて事はよく起こります。
もちろん、ウェアのジャケットや帽子、グローブは外している状態ですが、実際に、筆者もブーツを履き終わった後は「フーッ!暑い!」なんて事がよく起こります。
まだ滑る前ですが、この時点で汗をかきやすいです。
初心者が立ち上がる時
これはスノーボードを始めたばかりの初心者の方には多い事ですが、座っている状態から立つだけで暑くなりやすいです。
理由は、スノーボードに慣れていないと立ちづらいからです。
・厚着をしているから普段とは違う
・プロテクターを着けている
・両脚が固定されている
スノーボードをする時には、出来るだけ寒くならないように、色々と厚着をして、更には転んでも痛くないようにパッドを着ける方も多いので、身に着けている物が動きの邪魔をして立ちあがりづらくします。
また、両脚が板に固定されているので立ち上がりづらく、立ち上がってもバランスを崩してまた転んでしまうという事になってしまいます。
この時に着ている物は寒くならないように、保温性が高くて暖かくなる物を着ているので、より一層暑くなりやすいのです。
スノーボードに慣れてしまえば立ち上がるのは簡単にできますが、初心者の方の場合は立ち上がるだけでかなりの運動量になります。
滑っている時
ターンをしたり、「木の葉落とし」のような平滑りをしている時でも体は暑くなりやすくなります。
自分では気付きづらいかもしれませんが、滑っている時というのは、自然と脚が踏ん張っている状態になっています。
脚に力を入れないで滑るとすぐに転んでしまいますからね。
ターンをしている時も少なからず踏ん張っていますし、平滑りの時も踏ん張っています。
そして、上半身にも力が入っています。
分かる方もいると思いますが、上半身に力が入っている分かりやすい例が、「初滑り」です。
シーズン初めの初滑りに行った後に、なぜか両腕や胸の筋肉が痛いなんて経験したことがある方も多いと思いますが、それは筋肉痛です。
という事は、両腕、胸が筋肉痛を起こすほど上半身を使っているという事になります。
ちなみに、スノーボードに慣れている筆者の友達が、3日間、北海道で滑り倒した時の3日目の終了間際の写真です。
彼は最後の力を振り絞って何とか滑り倒しましたが、足は限界だったらしいです。
これぐらい滑っている時には体を動かして体力を消耗しているので、暑くなりやすく、汗も出やすくなります。
新雪で転んだ時
これはレベルを問わず、体が暑くなりやすい1番の場面だと思います。
筆者も何度か経験をした事がありますが、新雪から脱出した時には汗だくです。
しかも、雪がガンガン降っているような寒い日でも汗だくになります。
スノーボードをしていると惹かれやすい新雪のパウダーですが、転んでしまうと板が雪の中に埋まってしまって中々脱出する事が出来なくなってしまいます。
これは、バックカントリー等の、レベルが高い人が行くような所ではなく、普段滑っているゲレンデ内でも起こりやすい現象です。
新雪から板を出そうとジタバタ動きまくるので、そこでも体力を消耗しますし、手をついて起き上がろうとしても雪がフカフカで手が付きづらいという事で、また体力を消耗します。
脱出する為に板を外して歩き、また滑りやすい所から板を取り付けて滑る。
これだけの運動をしたら、体は汗だくになっています。
初心者、上級者関係なく、暑くなりやすくて汗が出やすい場面の1つです。
平な所でジャンプやグラトリをする時
ゲレンデ内の平な所でジャンプやグラトリをする時も結構な運動量になります。
スキー、スノーボードパークにあるような大きなジャンプ台ではなく、平な所です。
平な所でジャンプをするという事は、足についている板、ビンディング、ブーツを着けながら自分の脚力だけで飛ぶという事になります。
大きなジャンプ台でしたら、スピードをつけて飛び出し台から飛ぶので、平な所でジャンプするだけよりは楽に飛べます。
ただ、平な所でオーリー(ジャンプする事)の練習となると、重い物を足に着けながら飛ぶという事なので、普段ジャンプする時よりもキツクなります。
また、ジャンプを高くする為に、モモを上げ、足をできるだけ空中に引き上げようとするわけですから、かなりの運動量です。
これをゲレンデ内で滑りながら練習していたら、そりゃ暑くもなりますし、汗もかきます。
オーリーだけではなく、グラトリも同じことで、体をひねったり動かしているので、ここでも汗をかきやすくなってしまうのです。
重い物を足に着けている分、普段と同じ動きをしても運動量はグッと上がり、暑くなりやすくて汗をかきやすくなります。
暑さの対策方法
こんな感じで、スノーボードを楽しんでいる時には常に暑くなりやすくて汗をかきやすい状況にあります。
晴れている時に暑くなりやすいのは分かりやすいと思いますが、雪が降って気温が低い時でも暑くて汗をかきやすいのです。
それではどのようにして暑さ対策をすれば良いのか?
この辺りもご紹介していきますので、参考にしてみてください。
ウェアのベンチレーションを空ける
スノーボードのウェア上下には、空気を通す為のジッパータイプのベンチレーションが付いています。
ここを空ける事で、ウェア内の暑い熱気を外に出す事ができます。
暑くなってしまった時にはこのベンチレーションがかなり便利です。
ただし、暑いからといって雪が降っているような寒い時に開けてしまうと、一気に体が冷えてしまうので推奨はできません。
暑さと寒さが一気に切り替わる事になってしまうので体調を崩しやすくなってしまいますし、ベンチレーションから雪が入ってきてしまう可能性があるからです。
晴れている時や曇りの日でしたら開けても問題が無いので、持っているウェアのどこについているのかを確認してみてください。
インナーウェアで調整する
1番の対策方法が、このインナーウェアで調整する方法です。
スノーボードをする時に着るインナーで調整すると、汗をかいたとしても快適にスノーボードを楽しむ事が出来ます。
汗をかいてしまった時に1番注意しなくてはいけないのが「汗冷え」です。
体を動かして汗が出てしまう事はしょうがないですが、汗で濡れたインナーがそのままですと、濡れたインナーの影響で更に寒くなってしまいます。
インナーが汗で濡れてしまわないように透湿性に優れたインナーを着ていれば、汗をかいても余分な水蒸気を外に放出してくれます。
汗冷えを起こしづらく、体がサラサラのドライ状態なので快適にスノーボードを楽しむ事が出来ます。
ちなみに、筆者が実際に着ている物は、BURTONのインナーになります。
レビュー記事も書いたので、良かったら参考にしてみてください。
まとめ
スノーボードは寒いと思われがちですが、体を動かすスポーツの一種です。
それに加えて保温性が高い物をたくさん着ている状態なので、やはり暑くなって汗をかきやすい状況にあります。
暑くて汗をかいている状態になってしまうと、インナーが冷えてきて寒くなってしまい、体調を崩しやすくなってしまいます。
また、濡れたインナーを着ながらスノーボードをするのも気持ち良い状態ではありません。
暑さの対策をすることによって、寒さを防ぐ防寒対策にもなりますし、何より体がサラサラのドライの状態で快適にスノーボードを楽しめる状態になります。
暑さや汗対策も考えつつ、ぜひスノーボードを楽しんでもらえたらなと思います。
最後に
最後までお読み頂きありがとうございます。スノーボードが汗をかきやすいのは色々と所で言われていますが、このような状況が汗をかきやすい状況になります。
筆者自身も滑っている時には汗をかいていますし、滑り終わった後にブーツを脱ぐと、ブーツ内から生温かい空気が出てくるなんて事はしょっちゅうあります。
寒さ対策をするのはみんなやっている事ですが、暑さ対策をすれば更に快適にスノーボードを楽しみやすくなるので、ぜひ対策をしてスノーボードを満喫してもらえればなと思います。
この記事で、スノーボードで暑くなりやすい場面について、お役に立てればと思います。