スケートボードの滑りの良さを左右すると言っても過言ではない「ベアリング」ですが、このベアリングを適当に選んでしまうと、後々ガッカリしてしまう事があります。
実際に筆者も、「こんなベアリング買うんじゃなかった・・」なんて事も経験しています。
動きの良さを左右するのがスケートボードのベアリングなので、やはり慎重に選びたいところですよね。
ただ、ベアリングを1つ選ぶとしても、色々なブランドやモデルがあるので、どれにしようか悩んでしまうという方もいると思います。
そこで、スケートボード歴が10年以上あり、現在でも滑り続けている筆者が、スケートボード「ベアリング」の種類や選び方、おすすめのブランドをご紹介します。
良かったら参考にしてみてください。
スケートボードで使うベアリングの種類や選び方
まず始めに、スケートボードで使うベアリングの種類や選び方をご紹介していきます。
ベアリングの種類はたくさんありますが、ここの基本を押さえてしまえば、自然と自分に合ったベアリングを選ぶ事が出来るようになります。
覚える事はそこまで多くないので、ぜひ参考にしてください。
また、おすすめのベアリングだけを見たいという場合には、こちらから読み飛ばしができます。
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それでは順番に説明していきます。
ベアリングのABEC(エイベック)とは
スケートボードのベアリングには、ABEC(エイベック)という規格があります。
この規格は、簡単に言ってしまえば、「回転の速さ」を表す規格で、数字が高いほど回転が速くなります。
【ABECの例】
・ABEC3 遅い
・ABEC5 ↓
・ABEC7 ↓
・ABEC9 速い
スケートボードを始めたばかりの初心者の方であれば、スピードが付きづらいABEC3、ABEC5辺りの規格が練習しやすいです。
ただ、慣れてくると速さが欲しくなってきます、
また、ランプやボールをやる場合には、ベアリングの回転が速い方が練習しやすくなります。
ランプやボールは、パンピングという動作が必ず必要になるので、速いベアリングの方がやりやすくなるからです。
パンピングとは、ランプやボール内で加速をつける為の基本動作の事です。
パンピングで加速がつかないと途中で止まってしまう為、速い回転のベアリングの方が練習しやすくなります。
このことから、ベアリングはABEC7以上をおすすめします。
ABEC7でしたら、パーク内でもストレスなく楽しめますし、ランプやボールなどでもストレスは感じません。
オイルとグリスの2種類のタイプがある
スケートボードのベアリングには、「オイルタイプ」と「グリスタイプ」の2種類の物が販売されています。
どちらも普通に使う事が出来るのですが、やはり両方にメリット・デメリットがありますので、その辺りをまとめておきます。
・オイルタイプのメリット・デメリット
オイルタイプは、ベアリング内にオイルが注入されているタイプになります。
オイルがベアリング内のボールに馴染む事で、ベアリングの回りが良くなってくれる仕組みです。
ちなみに、オイルとはこのような物です↓
そんなオイルタイプのメリット・デメリットは以下の通りです。
【メリット】
・グリスと比べると、始めから快適な速さで使える
・グリスと比べると、ウィールの回転が速い
・オイルを注入すると、速い回転が復活する
・メンテナンスをする事で、長持ちしてくれる
【デメリット】
・メンテナンスをしないといけない
・メンテナンスをしないと、ベアリング内のオイルが切れて、滑りが悪くなったり、消耗しやくなる
オイルタイプは、使い始めから快適な速さが出ますし、滑りの良さを復活させることができます。
ウィールの回転が悪いなと感じたら、オイルを注入すれば、ベアリングを買い換える必要もありません。
その反面、メンテナンスが面倒くさいと感じる方もいると思います。
ただ、メンテナンス回数は滑る回数によりますが、結構やらなくても長持ちしてくれます。
筆者の場合、週2回~4回で滑っていますが、オイルを指すのはウィールの交換時か、3カ月に1回ぐらいです。
・グリスタイプのメリット・デメリット
グリスタイプは、ベアリング内にグリスが塗られているタイプになります。
グリスがベアリング内のボールに絡んで、ベアリングの回りが良くなってる仕組みです。
そんなグリスタイプのメリット・デメリットは以下の通りです。
【メリット】
・メンテナンスをする必要が無い
・メンテナンスをしなくて、ある程度は長持ちしてくれる
【デメリット】
・オイルと比べると、馴染むまで少し時間がかかる
・オイルと比べると、ウィールの回転が遅い
・回りが悪くなったら、新しいベアリングに交換する必要がある
オイルタイプと違って、グリスタイプはメンテナンスをしなくて良いというのが最大のメリットです。
メンテナンスをしなくても充分回ってくれますし、それなりに長持ちもしてくれます。
ただ、グリスはいずれ劣化していきますので、回りが悪くなったら交換が必要です。
また、細かい土やホコリが入って回転が悪くなっても、メンテナンスをすることが出来ません。
オイルの場合はメンテナンスをすれば復活しますが、買い替える必要があるのがデメリットとなります。
・どちらを選べば良いのか?
個人的な意見ではありますが、オイルタイプのベアリングをおすすめします。
理由はこちらになります。
・使い始めから快適な速さが出てくれる
・グリスより速いので、プッシュした時のストレスが軽減される
・数少ないメンテナンスで長持ちしてくれる
高回転で快適な速さの方が、プッシュ移動も楽ですし、ランプなどに入っている時も楽になります。
また、ベアリングの回転が悪くなっても買い直さないで済むというメリットがあるからです。
メンテナンスをすれば長持ちしてくれますし、出費を抑えることができます。
そして、オイルの場合ですと、使い始めから快適な速さが出てくれます。
この理由から、オイルタイプのベアリングをおすすめします。
セラミックはハイクオリティー
スケートボードのベアリングには、セラミックを使ったモデルもあります。
一般的なベアリングは「スチール」ですが、「セラミック」の方が摩擦熱が発生しづらいうえに、丸の密度が高いのが特徴。
ですので、回転が良く、プッシュした時の距離の伸びが違うので、より快適に乗りやすくなります。
・スチール:一般的な材質
・セラミック:ハイクオリティーな材質
セラミックを使っている場合、10,000円や25,000円以上と高額な価格帯です。
ただ、中には6,000円以下で購入できるコスパが良いベアリングもありますので、ハイクオリティーを求めるならおすすめです。
ベアリングのスペーサーはいる?いらない?
ベアリングを新しく購入すると、スペーサーという筒状の物が付属で付いています。
このスペーサーを入れる事で、ベアリングの耐久性が上がったり、ベアリングの回りが良くなるなんて言われていますが、筆者は使っていません。
使っていなくても問題がありませんし、使う必要性を感じないからです。
ちなみに、筆者を含め、筆者の周りにいるスケーターの友達も、誰も使っていません。
調べてみると、トリックなどやらない、サーフスケートや、ロングスケートボードに使うと有効らしいです。
ですので、そのような滑り方ではない筆者にとっては必要がない道具になります。
実際に使ったスケボーのおすすめベアリング6選
ここからは、筆者が実際に使用したことがある、スケートボードのおすすめベアリングをご紹介していきたいと思います。
スケートボードのベアリングを探していましたら、ぜひ参考にしてください。
【おすすめスケートボードベアリング一覧】
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BONES SWISSベアリング
スケーターで知らない人はいない「BONES(ボーンズ)」の定番ベアリング「BONES SWISS」。
世界的に有名なスケートボードのベアリングブランドで、ブランド側からABEC規格というのを表記していません。
実際に使うと、ABEC7と同じ、もしくはそれ以上の回転を感じる事が出来ました。
そして、おすすめポイントが、耐久性の高さと、距離の伸び方。
ワンプッシュで進む距離が長く、回転の良さが快適です。
耐久性が高くて長持ちしやすいのもおすすめのポイントになります。
・「BONES SWISSベアリング」のレビューはこちら >
BRONSON G3ベアリング
アメリカの大手スケートボード会社「NHS DISTRIBUTION」が手掛けている「BRONSON」。
SANTA CRUZ、INDEPENDENT、OJ WHEELSなどの老舗ブランドを抱えている大手会社のベアリングです。
速さだけではなく、耐久性の良さも考えられています。
「G3」は両面シールドで内部が汚れづらい構造をしており、オイル切れも少ないのでメンテナンスをする頻度が少ないです。
BRONSONもABEC表記は出していませんが、ABEC7以上に近い速さが出る、快適な滑走性のベアリングになります。
NINJA ベアリング
日本国産ブランドのスケートボードベアリング専門ブランドの「NINJA」。
F1やジェットエンジンも使用しているトヨタグループの日本メーカー製で、スケート専用に開発されたベアリングです。
日本のプロスケーターも多く使っている、クオリティーが高いベアリングになります。
オイルとグリスの両方を展開しており、オイルタイプはメンテナンスをすれば長い期間で使い続ける事ができます。
また、滑っている時の快適性も高く、壊れづらい耐久性もおすすめのポイントです。
「NINJA」には専用のオイルがあります。
先端が細くなっているので、オイルを指すときにも便利な工夫がされています。
また、NINJAのオイルには、標準的な物でいうと「赤」「青」のオイルがあります。
【赤色】
・NINJAベアリングに入っているのと全く同じオイル
【青色】
・従来のREDより粘着力があり落ちにくい
・いろいろなものに使えます。(スピンドルオイル)
MINI LOGO ベアリング
老舗スケートボードブランド「POWELL PERALTA(パウエル・ペラルタ)」のプライベートブランド「MINI-LOGO(ミニロゴ)」。
「POWELL PERALTA」や、同系列のブランド「BONES」の技術と知識が使われ、デザインや広告を排除することでコストをカットしているブランド。
高い品質のまま、2,000円台とコスパが良い老舗ブランドです。
クオリティーの高さがありながら、両面シールドで中身が汚れづらい構造をしています。
何年も販売されているだけあり、回転の良さにも満足できるおすすめのベアリングです。
ブルックリンバンク セラミックベアリング
福岡県にあるスケートボードショップ「ブルックリンバンク」のオリジナルブランド「AGILITY」のベアリング。
「BRONSON」と同じ工場で製造されているベアリングです。
ABEC9の精度を持ちながら、使われているボールはセラミックで、価格は6,000円以下。
シールドを排除したベアリングで、オイルを付けるのも簡単です。
回転の良さはもちろんのこと、1プッシュでの距離の伸びも長く、値段を考えたらコスパが良いおすすめのベアリングになります。
・「ブルックリンバンク セラミックベアリング」レビューはこちら >
SMBLANKS ベアリング
国産のスケートボード専門ブランド「SMBLANKS」。
低価格なスケートボード用品を多く展開しているブランドになります。
その中でも、「ごっつ高速ベアリングAIR」は、値段が2,000円台と安めで、速さに関してもストレスを感じない快適な使い心地です。
メンテナンスがしやすいようになっていますし、コスパが高くておすすめのベアリングになります。
・「SMBLANKSごっつ高速ベアリングAIR」のレビューはこちら >
最後に
最後までお読み頂きありがとうございます。スケートボードは激しい動きや衝撃を与えるので、滑りの良さはもちろんの事、耐久性も大切だと筆者は考えています。
すぐに壊れるようなベアリングですと、お金の無駄ですし、ベアリングを交換する必要があるので、それこそ時間の無駄です。
滑りが良くて、耐久性が強いベアリングを選べばストレスも軽減してくれて、スケートボードの楽しさも失われずに済みます。
ぜひ自分に合ったベアリングを使っていただいて、スケートボードにかかるストレスを少しでも減らしてもらえればなと思います。
この記事で、スケートボードのベアリングについて、お役に立てればと思います。